姫と年下王子たち
会うのはあのとき以来だけど、見た目の第一印象が強すぎて記憶に残っていた。


「なんだ?タカシの知り合いか?」


すると、前を走っていた人も単車を止めた。


ヘルメットを取り、黒い短髪の乱れを大雑把に整えながら、あたしたちに歩み寄ってくる。

その人の履いたブーツの音が、コツコツと夜の道に響く。


「ダイスケくん!」

「姐さんっ!」


この人も知っていた。
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