姫と年下王子たち
なにもできない自分が悔しいっ…。



「あいつ、まだ…立つか。なかなか根性あんだな。とっととぶっ倒れりゃいいのに、バカだろっ」


あたしにナイフを突きつけたまま、タカシくんは絢斗を嘲笑う。


あたしは、血が滲むほど唇を噛み締め、ぶつけようのない怒りを握り拳に込めていた。


…しかし、もう限界だった。



「…卑怯者っ!!」


あたしは堪えきれなくなり、タカシくんを睨みつけた。
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