姫と年下王子たち
…苦しいっ。


でも、絢斗の方がもっと苦しい思いをしているのに、あたしがこんなところでボケッと眺めているわけにはいかないっ…!


「本気で刺すぞ…!?脅しじゃねぇぞっ!?」


タカシくんが、ナイフを持った手を振りかざす。

刃の先は、もちろんあたしに向けられていた。


…あたしは、ピタリと動きを止めた。


「…なんだよ、結局ビビってんのかよ。無駄な抵抗すんなよな」
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