姫と年下王子たち
そのロープを解くと、全速力で走った。


あたしだって、そう易々と刺されるほどバカじゃないっ。


「…てめぇ、幼稚なことしやがって!!殺してやる…!!」


後ろから、ナイフを持ったタカシくんが追いかけてきた。


あたしは涙を拭いながら、一直線に白虎の輪の中に入る。


「…わっ!なんだ、こいつ!?」

「…ちょっとどいてよ!」

「あれっ!?確かこいつ、タカシさんが…」
< 2,801 / 3,957 >

この作品をシェア

pagetop