姫と年下王子たち
その言葉を素直に聞き入れることができず、半信半疑に思いながら、あたしはレイジを見つめていた。


レイジは、傷だらけの絢斗の顔をまじまじと眺める。


「無様やな。日本一の暴走族、黒龍の総長がっ」

「…う、うっせー…」


絢斗は、かすかに意識を取り戻していた。


「まだ、しゃべる元気があったか」

「…まぁな。あんな…ヘッポコパンチ…、俺には効かねぇ…っつーの」
< 2,808 / 3,957 >

この作品をシェア

pagetop