姫と年下王子たち
「ちょっとだけなっ…」


絢斗もあたしの背中に手をまわして、強く抱きしめた。


「…なんで絢斗、逃げなかったの…?こんなボロボロになるまで…」

「…バーカ。好きな女置いて…逃げられるかよっ…」


“好きな女”…か。


あたしたちは、もう…“幼なじみ”じゃないんだね。



絢斗は翼と同じで、ずっとあたしの弟みたいな存在だと思っていた。


でも、告白大会のときに…。
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