姫と年下王子たち
人と人に押し潰されながら、あたしはどうにか西谷駅で降りた。


乱れたスーツを整えて、改札を通る。



「教育実習に参りました。明煌大学の秋月ひなと申します!」


あたしは、元気よく職員室に入った。

だけど緊張していたせいもあって、少し声が上擦った。


職員室にいた先生の視線が、一斉にあたしに向けられる。


職員室内を見渡してみたけど…。

知った顔は…いない。
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