姫と年下王子たち
店長は呆然と立ち尽くして、あたしの話を聞いていた。

いつの間にか、タバコが短くなっている。


「でも、今すぐに辞めようとは考えていません…!せめて、1ヶ月は…」


店長は黙ったまま、タバコを灰皿でねじ消した。


バイトを辞めるとは、言いづらいこと。

あまりにも急なことで、きっと店長も怒っている。


あたしは、店長の顔を見るのが怖かった。

俯いていると、店長が目の前に立った。
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