姫と年下王子たち
美姫にそう言われ、一瞬黙り込んで考える。


ひなちゃんが、美姫みたいに痴漢されたら…。

今日と絶対、同じことをしてた。


…いや。

むしろ今日よりも、怒鳴ってたかもしれへん。


ひなちゃんがほかの男に触られるなんてこと想像しただけで、怒りが一気に沸点に達する。


「美姫だって…、桔平の中の“特別な女の子”になりたいんだからっ…」


ヒックヒックと肩を震わせ、俺の胸で泣く美姫。
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