姫と年下王子たち
実際、叩かれた背中が…めっちゃ痛い。


背中を摩る俺の顎を、美姫がクイッと人差し指で持ち上げる。


「…そんなに、秋月先生のことが好きなの?」


大きな瞳の美姫が、俺の顔を覗き込む。

俺は、その吸い込まれそうな瞳を見つめたまま、はっきりと答えた。


「ああ。めっちゃ好き」


これだけは、自信を持って言える。


俺のその言葉を聞くと、なぜか美姫は満足そうな笑みを浮かべた。
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