姫と年下王子たち
「…どうかした?」


不思議そうに俺を見つめる、ひなちゃん。


「ひなちゃん、…ごめん!ちょっとの間だけ、待っててくれへん…!?」

「えっ…?どこ行くの…?もしかしてあたしが食べ過ぎたから、もう1つポップコーンを買いに行くのっ?」

「そうやないねんけど…。とにかく待ってて…!映画が始まるまでには、ちゃんと戻ってくるし!」


申し訳ないとは思いながらも、ひなちゃんをその場に残し、俺は映画館を出た。
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