姫と年下王子たち
そして、“ある場所”へ。



十数分後…。

俺が再び映画館に戻ると、シアター内は真っ暗になってた。


でも、公開間近の映画の予告が流れてるだけで、『キミ恋』自体はまだ始まってへんかった。


なんとか間に合った。


「…ただいま、ひなちゃん!」

「おかえりっ。どこ行ってたの?」

「ちょっとなっ」


小声で会話しながら、俺はひなちゃんの隣に座った。
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