姫と年下王子たち
「じゃあ、あたしたちも行こっか」


そう言って立ち上がるひなちゃんの腕を引いた。

ひなちゃんは座席に尻もちをつき、その反動で体が弾む。


「まだ、行ったらあかん。ひなちゃんは、これからドレスアップすんのっ」

「ドレスアップ…?」


キョトンとするひなちゃんの前に、俺は白い箱を差し出した。


「なに…?これ…?」

「開けてみてっ」


ひなちゃんはポカンとした顔をしながら、俺の渡した箱を開ける。
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