姫と年下王子たち
「その靴…、ほんまは無理して履いてたんやろ?」


俺は、ひなちゃんがさっきまで履いてたピンヒールに目を移す。


「あっ…」

「慣れてへんから、靴擦れしてたんとちゃう?」


俺にバレへんように、ひなちゃんが顔をしかめて足元を気にしながら歩いていることに気づいてた。

けど俺に気を遣って、「足が痛い」なんて言えへんかったんやろう。


ひなちゃんやったら、痛いのを我慢して過ごすと思った。
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