姫と年下王子たち
上機嫌にイスから立ち上がる翼。
「え、先帰んのかよ?」
「ああ。今からデートだからっ♪」
俺らの顔色を窺うこともなく、満面の笑みでそう答えた。
ノロケた翼は先に帰らせて、俺たちは筆箱やテキストをスクールバッグに入れると、靴箱に向かった。
「…あっ」
先に靴を履いて、昇降口から出た絢斗が立ち止まった。
「どうした?」
俺たちも近づくと、鼻先にピチョンと水滴があたった。
「え、先帰んのかよ?」
「ああ。今からデートだからっ♪」
俺らの顔色を窺うこともなく、満面の笑みでそう答えた。
ノロケた翼は先に帰らせて、俺たちは筆箱やテキストをスクールバッグに入れると、靴箱に向かった。
「…あっ」
先に靴を履いて、昇降口から出た絢斗が立ち止まった。
「どうした?」
俺たちも近づくと、鼻先にピチョンと水滴があたった。