姫と年下王子たち
「どういたしまして」


無事に送り届けた、…と思いきや。


…ガチャ!

ガチャガチャッ!!


何度も玄関のドアノブを揺する秋月さん。


「どうかした?」

「…ウソ。鍵、閉まってる…」

「鍵閉まってるっつったって、鍵閉めて出てきたんじゃないの?」

「ううん。あたしが家を出るときは、お母さんがいて…」


そのときの記憶を辿る秋月さん。

だが、徐々に焦りの色が見られ始めた。
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