姫と年下王子たち
悲しくて悲しくて、涙が止めどなく流れる。



あたしは通りかかった公園に入ると、ベンチに座り込んだ。


涙で顔は、ぐちゃぐちゃ。


…こんな顔じゃ、電車になんて乗れない。


泣き止もうと思っても、泣き止めない。


「うぅ~…」


今のあたしには、気が済むまで泣くことしかできなかった。



そのとき…。


「ひなちゃん…?」


あたしの名前を呼ぶ声がした。
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