姫と年下王子たち
「待ってや、ひなちゃん!なんかあったんっ…!?」

「なんでもない…!」


涙声混じりになる。


「なんでもないって…、泣いてるやん!」

「泣いてないっ…!」


後ろから桔平くんが追いかけてくる。


あたしは逃げるようにして走ったけど、途中で桔平くんに追いつかれてしまった。


「つっかまえた~」


鬼ごっこの鬼にタッチされるみたいに、桔平くんが後ろから、あたしの両肩に手を置いた。
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