姫と年下王子たち
「ほら、こっち向いて?」

「…やだっ」

「わがまま言わへんの!ほらっ」

「…やだっ!」


あたしは顔を背ける。


しかし、無理やり回れ右をさせられてしまった。


正面には、桔平くん。


あたしは、顔を見られないように下を向く。


「ひなちゃん、顔上げてみ」

「やだ…」

「だって、鼻水出てるで?」

「…ウソっ!?」


あたしは慌てて顔を上げた。
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