姫と年下王子たち
「ひ~なちゃ~んっ!」


するとすぐに、あたしに駆け寄ってきたのは桔平くんだった。


「リレー見たっ!?」

「見たよっ」

「がんばったやろ!?」

「う~ん、まあまあだね」


本当は、すごいと思った。


そう言いたかったけど、桔平くんの捻挫を心配していたから、なかなかいっしょには喜べなかった。


あたしって、…素直じゃないな。


つくづくそう思う。
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