姫と年下王子たち
俺は、そのコの頭の上にポンっと右手を乗せて、左手でズボンのポケットを探った。


確か、こっちのポケットに…。

あっ、あったあった!


「はい、どーぞ」


俺は、ポケットからピンクの包み紙のアメちゃんを出して、そのコの手に乗せた。


俺にもたれかかったときに、ちゃんと謝れたご褒美や!


あんなちんちくりんなコやったらまた転けそうやなと思って、俺は一言だけ言って電車を降りた。
< 97 / 3,957 >

この作品をシェア

pagetop