初恋テディベア
「みうはおれと手をつなぐのいや?」
「いやじゃないよ。
みうはゆうたと手つないでたい。」
「でもクラスのやつらからかってくるよ。」
「ゆうたはからかわれるのいや?
みう、はずかしいけどゆうたのことだいすきだし…。」
今思えばこんな素直にだいすきなんてよく言えたもんだ。
将来おおきくなったわたしにわけてほしいと思う。
2年生になる頃には、毎日登下校は一緒でも、
手を繋ぐことはなくなった。
手を繋がなくなれば、
クラスでからかう子もいなくなった。