フキゲン課長の溺愛事情
「そうなんです。最初は新設の部署に配属されてびっくりしました。しかも、最初は高井田室長と私と沙織の三人だけだったから、手探り状態で。でも、だからこそやりたいことを片っ端からやってみようってことになったんです。もちろんうまくいかないこともあったんですけど、そうやって自分たちで一から取り組むのは楽しいなって思いました」
「なるほど」
「あ、すみません、課長のインタビューなのに、なんで私がしゃべってるんだろ。私って、いっつもいらないことまでしゃべるは余計なことまでするはで、おしゃべりとかお節介とか言われるんですよねぇ」
璃子が肩を落としたのを見て、達樹が穏やかな口調で言う。
「広報室は賑やかで楽しそうだな」
「そりゃもう楽しいですよ、和気あいあいって感じで! それじゃ、次の質問、いきますね。えっと、今までで一番印象に残っているプロジェクトはなんですか?」
「それは奥美郷町(おくみさとちょう)のエコハウス・シェア・プロジェクトだな」
璃子はこれまでに扱ったプロジェクトを思い出してみたが、その名前は記憶になかった。インタビュアーとしてリサーチ不足だったことを反省しながら彼に問う。
「それはどういうプロジェクトですか?」
達樹はチーズフランスを持っていた手を下ろして答える。
「なるほど」
「あ、すみません、課長のインタビューなのに、なんで私がしゃべってるんだろ。私って、いっつもいらないことまでしゃべるは余計なことまでするはで、おしゃべりとかお節介とか言われるんですよねぇ」
璃子が肩を落としたのを見て、達樹が穏やかな口調で言う。
「広報室は賑やかで楽しそうだな」
「そりゃもう楽しいですよ、和気あいあいって感じで! それじゃ、次の質問、いきますね。えっと、今までで一番印象に残っているプロジェクトはなんですか?」
「それは奥美郷町(おくみさとちょう)のエコハウス・シェア・プロジェクトだな」
璃子はこれまでに扱ったプロジェクトを思い出してみたが、その名前は記憶になかった。インタビュアーとしてリサーチ不足だったことを反省しながら彼に問う。
「それはどういうプロジェクトですか?」
達樹はチーズフランスを持っていた手を下ろして答える。