君を想う
今日から3日間改築工事で休業だって書いてあったのに忘れてた。
今から戻って社食でもいいけど食べる時間が少なくなってしまう……。
暫く考えて、この近くにコンビニがあることを思い出した。
ちょうど天気もいいしコンビニで何か買って公園で食べよう。
簡単に食べられるサンドイッチと飲み物を買って公園に行くと小さい子が二人、ブランコで遊んでいるだけで他に人はいなかった。
もう少し子供達が遊んでいるのかと思ったけど……お昼時で家に帰っているのかもしれない。
空いてるベンチに腰かけてスマホで時間を確認すると
知らないうちに時間が経っていた。
早く食べて戻らないと。
「藍川さんじゃないですか?」
「!?」
サンドイッチを食べていた手を止めて顔を上げると
「田辺さん!!」
田辺さんが立っていた。
「藍川さんがここに、いるとは思いませんでした。僕は良くここに来ますが藍川さんと今まで会ったことは」
「お昼に行こうと思っていた所がお休みでコンビニに寄ってからここへ来たんです」
「そうですか。僕もこれからお昼です。でも変ですね僕もさっきコンビニに寄ってからここへ来たのにコンビニでは藍川さんと会いませんでしたね。」
「そういえば、そうですね」
「気付かなかっただけかな……」
「ここには良く来るんですか?」
「そうですね。お昼は取り引き先の人と一緒の時以外はほとんど、ここで済ませます」