君を想う

なんて言っていいのか分からなくなり気が付いたら……。

「棒みたいに突っ立ってるなよ」


「す、すみません……」



「ニコニコして座ってるだけでも勤まるなんて受付もレベルが下がったもんだ。そう思わない?残念な受付嬢さん」


彼女に毒舌を吐いていた。

「もういいよ。あんた役に立たないな。」


「あっ待って下さいっ、私が持って行きます」

もう、引っ込みがつかなかった。

二人分のコーヒーを持って行き受付嬢の代わりにテーブルにおいた。

「藤崎君、日本に戻って来たと思ったら受付嬢の手伝いかい?」


「前に美味しいコーヒーの淹れかたを聞いたので彼女に教えたんですよ。良かったら後で感想を聞かせて下さい」


何とかごまかした。
さすがに言い過ぎたかと彼女のもとに戻るが彼女は悔しそうな表情で涙目になっていて……一言謝ればいいものを言えなくて代わりに出た言葉は。


「なんだ物欲しそうな顔して」



「そんなに飲みたいならやるけど?」


「結構です」


彼女をまた、バカにするような事を言っていた。

俺、何やってんだろ……。
いい大人が八つ当たりなんて。


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