君を想う

そのbarはお店の名前が英字で書かれてあって白を基調にしたオシャレな建物で。
中に入るとカウンターの奥の棚には見たことのない種類のお酒の瓶がかなりの数収納されていた。


お客はいるけど騒々しくはなくお店の独特の雰囲気のせいか皆、落ち着いて飲んでいるように見える。


カウンター席はまだいっぱい空いていたけど先に立って歩いていた中里さんは奥のテーブル席に進んだ。


「ここだよ」と中里さんに言われて座った。


「皆、何にする?」


「私はベリーニにしようかな」


「俺はジンバック」


「じゃあ、オレはどうしようかな……」


どんなカクテルを選べばいいか分からない……お酒はそんなに強い方じゃないし度数が強い物は飲めない。


「里奈ちゃんは、どうするの?」

メニューを凝視していた私は中里さんに声をかけられて顔を上げると。
皆が一斉に私を見た。


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