君を想う
「瞳子さん、今、藤崎さんから内線あったんですけど」
「えっ、藤崎さん?」
あっ、乙女の瞳子さんだ。
「これから、来客が二人来る予定だそうです。来たら先に喫茶室に案内してほしいと言われました」
「先に喫茶室ね、了解。その時に、どちらか手が空いてる方が喫茶室の準備をすればいいね」
「はい」
それから30分ほど経ち開発事業部に来客がやって来た。
私は別の来客の取り次ぎをやっていて瞳子さんが案内をしてお茶をいれに行き。
私は内線で開発事業部に連絡を入れた。
『受付ですが開発事業部の藤崎さんに来客です』
『もしかして里奈ちゃん?オレ中里だけど』
電話の応対は、いつもは女子社員が出るのだけど、珍しく中里さんが出た。
『はい、藍川です。藤崎さんはいますか?』
『ちょっと、待って。おーい藤崎、来客が来たってさ。里奈ちゃん今、代わるね』
『藤崎だけど』
『先ほど受付に、佐田さんて方ともう一人来られて、喫茶室に案内をしましたが』