君を想う
その日、仕事が始まると早速外線の電話が来た。
取り次ぎをすると少し後に取り次ぎをした部からの内線が入り、これから来客が来るから喫茶室にお茶の用意をしてほしいと言われて瞳子さんに伝えると。
「瞳子さん、一時間後に来客があって喫茶室にお茶の用意をするように言われました」
「里奈、お願い出来る?」
「はい、分かりました」
担当者に言われた時間のちょっと前にお茶の用意のために喫茶室に向かった。
受付と同じフロアの奥に喫茶室がある。
来客があり担当者が使うときは私か瞳子さんでお茶の用意と片付けをすることになっている。
総務の人が前もって鍵を開けておいてくれたから、直ぐに中に入る事が出来た。
カウンターがあってその奥にやかんでお湯が沸かせるようになっている。
近くにある戸棚の扉を開くと上段にはインスタントコーヒーの瓶と日本茶が入った茶筒、ティーバッグの紅茶があり、あとは角砂糖の入った瓶が置いてある。