君を想う


「先ずはここの掃除をしてもらおうか。掃除用具はそこ」


良く見ればモップが用意してあったけど

「掃除ですか……」

今日はコピーとかじゃないんだ。それに掃除はたしか清掃業者が朝、来てやってるはず。


「ボケっと突っ立ってないで早く始めろ」


お掃除ね、やればいいんでしょ。


モップを持っていざお掃除をと思ったけど、これってここに入れればいいんだよね。
でもどうやって絞るんだろう。


「まさか……やり方が分からないとか言わないよな?」


「……分からないです」

こんなことも分からないのかと言うようにため息をつき私からモップを取った。


「良く見てみろよ。ここに足をかける所があるだろう。ここに足をかけて上に引き上げればいいんだよ」


「へー、ちゃんと絞れてますね。なるほど……」


「感心してないで早くやれよ」


何よ、偉そうに……。


「言われなくても今、やりますよ」


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