君を想う
「ふぅ~、やっと終わった」
結構拭くところがあって大変だった。
「終わりました。これどこに片付けるんですか?」
「汚れた水は会社の裏にある排水溝に用具は一階フロアのエレベーターの近くに掃除用具は置き場がある」
「そうなんですか。お掃除は業者さんがやっているのに良く知ってましたね。じゃあ行ってきます」
これ、結構重い。
モップも持って行くとなるとちょっと……。
「あの……これ重くて持てないんですけど」
「チッ」
舌打ちされた……。
藤崎斗真はめんどくさそうに立ち、隅から持ってきた押し車のようなものに載せた。
「これに載せればいいだろ?これくらい気づけ」
「こういうのがあるなら、先に教えてくれればいいのに」
「気付かないお前が悪い。お前って鈍くさいね」
冷たく言い放ち座って仕事を始めてしまった
さっきから舌打ちしたり、めんどくさそうな態度ばかり。それにどんくさいなんて酷い。