ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
「男二人で何の話してんのー?」


すると、奈緒がビールとカクテルを持って、俺達のそばへ来る。


「はい。悠也、ビールでいいよね?」

「あぁ、ありがとう」


俺にビールを渡し、奈緒は隣に座る。


「ねぇ。栞、何だったの?」

「何だっていいだろ……」

「また、付き合うの?」


奈緒の言葉に、俺はゲホッゲホッとむせてしまった。


「大丈夫?」


奈緒は俺の背中を優しくさする。

そんな俺と奈緒を見て、陽輝は隣でにこにことしていた。


「あぁ、ありがとう。って、何でそうなるんだよ」

「女のカン、ってやつ?」


“女のカン”って……


「付き合わねぇよ」

「何で?」

「何だっていいだろ!ほっとけよ!」


しつこく聞いてくる奈緒を鬱陶しく思い、普段より強い口調になる。


「ごめん……」


普段、怒る事のない俺が強い口調で言うもんだから、奈緒はシュンと落ち込む。


その後、俺達が話す事はなかった。


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