ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
二次会も終わり――…


二次会の間、“さすがにキツく言い過ぎたかな?”と思った俺は、奈緒に謝ろうと思った。


「奈緒、ちょっと待って。送るよ」

「えっ?」


一人で帰ろうとしていた奈緒に声を掛けると、奈緒はすごく驚いた顔で俺を見る。


「誰かと一緒に帰るのか?」

「ううん。一人で帰るつもりだったけど……」

「じゃぁ、送るよ」


俺が笑顔でそう言うと、奈緒は少し戸惑う。


「でも……、家、逆方向じゃ……」

「そんな事、気にするなって」


そう言って、戸惑っている奈緒の頭をポンポンと撫でる。

そして、


「じゃぁ、またな!」


陽輝に声を掛け、俺は奈緒と歩き出す。

みんなと別れた所で


「……さっきは、ごめんな」


奈緒を見つめ、さっきの事を謝る。


「えっ?あっ……、ううん。って、悠也が気にする事じゃないのに……」

「いや、でも、俺の言い方がきつかったかな、って……」

「それは、私がしつこく聞いちゃったからでしょ?私の方こそごめんね」

「奈緒が謝る事じゃないよ。俺の言い方が悪かったし……」


「ホント、ごめん」と、俺が謝ると、奈緒はふふっと笑う。


「何、笑ってんだよ」

「ごめん、ごめん。いやー、何かさ、悠也って変わんないなぁって思って」

「どうせ、俺は成長してねぇよ」


そう言って、俺は奈緒の頭を人差し指でツンっと押す。


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