ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
奈緒の気持ちを知った時。

あの時は、まだ七海の事を引きずっていた。

誰とも付き合う気なんてなかったし、奈緒の事も断る気でいた。

奈緒と気まずくなるのは嫌だけど。


だけど、もう今は七海への気持ちは整理出来ている。

七海といても、ドキドキする事はない。


じゃぁ、奈緒の事は?


もちろん、好きだ。

でも、その“好き”は奈緒が俺の事を想ってくれている“好き”とは違う。

大切な友達としての“好き”。

だから、やっぱり奈緒の気持ちに応える事は出来ない。

でも、そうなると、奈緒とはやっぱり気まずくなるだろう。

奈緒と気まずくなるのは嫌だ。

そう思うのは、俺の我が儘だろうな……


その日の集まりは、陽輝と萌実が付き合っているという事と、二人は春に結婚をするという報告で、みんな、すごく盛り上がっていた。





時間も遅くなり、俺達は帰る事に。

哲は綺那を送って行くと言っていたし、陽輝は萌実と帰って行った。

みんなが帰っていき、俺と奈緒は二人きりになる。

時間も忘れて飲んでいたから、時間も遅い。

奈緒はどう思うかわからないが、送って行った方がいいよな

そう思っていると、


「あっ、奈緒?久しぶり」


その声に俺達は振り返ると、そこには高校の先輩の高橋先輩がいた。


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