ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
それから1ヶ月が過ぎ――…


「あの……、ごめんなさい。やっぱり……、阿部とは付き合えない。ごめん……」


残業帰り、コンビニに寄った俺は、偶然、七海に会った。

そして、帰り道にある河川敷で、俺は七海にフラれた。

フラれる事はわかっていたけど。

だけど、いざフラれるとなると、やっぱり落ち込む。


「アイツの事が好きなんだろ?」


そう聞いたけど、七海は「……わかんない」と答えた。

七海はわからないと言ったけど、きっと碓井さんの事が好きなんだろうな。

正直、七海と碓井さんが上手くいっても、まだ祝ってやれない。

だけど、俺は友達としてでもいいから、七海の事を見守りたい、そう思っている。

友達の位置でいいから、七海が幸せそうに笑っている姿を見ていたいんだ。

諦めが悪い俺だけど……





じめじめとした梅雨も明け、夏がやってくる。

フラれた直後は気まずかったけど、今は七海とも以前のように話せている。

完璧に七海の事をふっ切れたわけではないし、まだ素直に祝ってやれないけど。

だけど、以前のように七海と話せてホッとしていた。


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