ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
「なぁ、奈緒……」

「な、なに……?」

「奈緒は高橋先輩の事、どう思っているんだ?」


二人で親しげに話す姿を見て、気になっていた事を聞いた。

だって、高橋先輩といる時の奈緒は、いつもと違う感じがしたから……


「どうって……?」

「好きとか、嫌いとか……」

「“好き”か“嫌い”か、で聞かれれば櫂の事は好きだけど?」


俺はその言葉にイラッとする。

俺の事を好きだと言っていたのに、って……

奈緒の気持ちは受け取れないし、断るつもりでいる。

だから、こんな事を思うなんて勝手だと思うけど。

だけど、奈緒の言葉を聞いて、ムカつきとショックを受けた。


「じゃぁ、高橋先輩の所に戻るのか?先輩もさっき言っていただろ?“待っている”って」


高橋先輩や奈緒に対する苛立ちで、俺は奈緒に対してキツい口調になる。

すると、


「ねぇ、悠也……。何でそうなるの?」


奈緒は目に涙を溜め、俺を見る。


「私、同窓会の日、悠也の事が好きって言ったよね?諦めようとしても諦められなかったって……」


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