ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
「みんなが揃った所で……。3年5組の同窓会を始めまーす!みんな、グラス持ってー!」


幹事のヤツが立ち上がり、喋り出す。


「それじゃぁ……。久しぶりの再会に、かんぱーい!」


席は自由だ。

だから、俺は陽輝と哲と飲んでいた。


「悠也っ!久しぶりー!」


という声と同時に、背中をバシッと叩かれる。


「いってぇなぁ……」


こんな事をするのは誰だかわかっている。

振り向くと、予想通り、奈緒がグラスを片手ににこにこと笑っていた。


有沢 奈緒(ありさわ なお)

中学、高校の6年間、同じ学校で同じクラスだった。

しかも、同じ“あ行”。

進級する度、隣の席になる。

そして、部活も中学、高校と同じバスケ部だったから、自然と仲良くなる。

奈緒はかなりサバサバした性格だ。

言いたい事もはっきりと言うし、しかも、今みたいに普通に叩いてくる。

女友達というより、男友達感覚。

陽輝達と同じように、奈緒は女だけど、性別関係なく何でも話せる友達だ。


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