ずっと好きだったんだよ 番外編 ~悠也 side~
「何それ!どういう意味よ!!」


奈緒はますます頬をぷぅっと膨らます。


「だった、髪も服も昔と全然違うよ。すごく変わった」


陽輝はなだめるように、奈緒の頭を撫でる。


「ふふっ。今日は頑張って撒いてみたの」


“変わった”と言われ、機嫌の直った奈緒は嬉しそうに笑う。


「へぇー。お前でもそういう事するんだ」


だけど、哲がまた余計な一言を言った。


せっかく機嫌が直ったのに……


俺は呆れながら哲を見る。


「もぉー!!アンタ達だって全く変わってないじゃない!!」


高校の時の俺達は、哲と奈緒がいつも騒いで、陽輝や今日は仕事で来れなかった綺那がそれをなだめて、俺はそれを見て笑っている、という感じだった。

相変わらずな哲と奈緒を見て、俺は昔に戻ったみたいですごく楽しかった。

最近忙しかったのもあるけど、同期の飲み会にはほとんど行けていない。

“これからも友達でいてくれる?”

そう言ったのは俺なのに。

表面上は七海と以前のように話せるようになったけど、やっぱりまだ、七海と話す時に、どう接したらいいのかわからなくなる。

だから、最近、こんなに笑う事がなかった。


奈緒が合流してから、四人でお開きになるまで、高校生の頃のように俺達は騒いでいた。



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