人格障害の子に恋をした
晴れ
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数日後。
新藤くんはリハビリテーション学科、私は看護学科だが、この一般教養の授業は全ての学科が一斉に同じ部屋で受けることになっている。
授業は簡単だった。このことがより一層、私の自尊心を蝕んでいるようだった。センター試験前、あのような状態にならなければ…、と何度も授業中に後悔した。
今もその状態は変わっていないのだが。
私は上の空だった。たまに興味のある単語を教授が言ったとき、私の耳にそれが入ったときだけ、メモをとった。
授業が終わった。入学式の後、一年生は皆友達づくりに必死で、私もその中に運良く巻き込まれたため、いつも一緒に行動するグループの8人のうちの1人になることができた。
しかし、集団行動が苦手な私にとって幸運だったのかどうなのかは、実際のところ定かではない。
ご飯を食べるのも、場所をグループラインで報告し合って、8人そろって食べる。
私は、大人しくて清楚なイメージを持たれているようだった。だから、特に発言もせず、笑って話を聞く役に回っていた。そのほうが楽だし、一人ぼっちよりは何倍もいいからだ。
「沙希ちゃん、お昼食べよう!」
「うん、この部屋でいいよね?ちょっとトイレ言ってくるね。」
「わかったー!先に食べてるね。」
トイレへ向かう途中、廊下で新藤くんを見つけた。挨拶…するのが無難かな。