B級恋愛
コインランドリーに着くと洗濯物を入れて回し始めた。車に戻ると弟が機械の操作をしている。
エンジンをかけて車が来た道を走り出した。
家に帰ればなぜか外食っていう運びになっていた。とりあえず2台の車に分乗して居酒屋に向かう。
こじんまりとした個室に通されて適当に飲み物と食事を注文していく。両親と妹の旦那が他愛ない話で盛り上がっている。杏子は運ばれてきた生茶を飲み料理をつついた。父親と妹の旦那は同じ会社の上司と部下という関係だったこともありその話で盛り上がる。時々母親も入るが杏子たちは蚊帳の外だ。
そもそも論。杏子が彼に対しあんな態度をとったのにはきちんとした訳が、彼女なりの訳がある。

「貴方はお客様だ」

こう伝えるためだ。気づくかどうかは…別として

そう思えば食事の二人分を支払わない理由も納得できるから。

妹夫婦と別れて洗濯物を取りに行きそれをベッドの上に散らかす。体力的にも限界だった。風呂から上がるなり身体を投げる。ゆっくり目を閉じる。明日からまた早番だ。

会社に来るなり作業着に着替え詰め所に行く。

「おはよう、キョウちゃん」

「おはようございます」

同じ直の女性社員館林に声をかけられてこう返す。勤務表に記入して営業準備に取りかかった。
一通りの準備を終えて一息つく。飲み物で喉を潤すと受け付け作業を始めた。

昼休みになり弁当を温める。最近は作ることにしてから少しだけ女子力が上がったかななどと思ったりもしたが…気のせいと言うことにした。

ガラーッ…

「お待たせ~」

館林が入ってきてそれに続くように市川が入ってきた。

他愛ないおしゃべりが三人を包む。しかしそれも課長と係長の登場にあっさりと終わってしまった。
一日が終わり挨拶をして詰め所をでる。棚の中からタオルをだしてお風呂に入った。
頭からシャワーをかけて身体を洗い流して湯船に浸かった
小一時間ほどでお風呂から出て会社を出た
< 25 / 31 >

この作品をシェア

pagetop