卑怯だよ!


そんな呑気な私の元へ待ってましたとばかりに学校が終わった時間に電話が来る。


鷹斗だ♪


「はい。」


「…起きてんじゃん。」


「うん。」


「じゃあなんでメール返さねぇの?」


「あ。」


…来るのが楽しみで忘れてました。


「…まぁいいや。今、愛理んち向かってるから。」


言うなり一方的に電話は切られる。


やばっ、怒ってる。


それからしばらくしてピンポーンと呼び鈴がなってその音さえも怒ってるように聞こえた。


真紀の時よりドア開けずらい…。


せっかく鷹斗が来ると思ってめかし込んだのに(軽くメイクまでした私。)


「おかえり。」


おどけてそう言いながらドアを開けた私に無言で立ったままの鷹斗。


「入って?」


入るように促すと嫌々のように入って来た。


2階の自分の部屋へと向かい気まずい感じの密室状態。


「ねぇ?

 怒ってるの?」


「怒ってねぇし。」


…いやいや、それは怒ってる態度ですって。



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