SEXY-POLICE79
狐は悲鳴を上げて体勢を崩すがすぐに立ち直っ、て灼熱の炎と共に姿を消した。妖の傷は時間がたつと自然に治る。時間かせぎか、それならこちらが断然不利だ。
時刻は卯の刻あたり、予定より二時間遅いお出ましだ。
「何だよ、あれは。動物の幽霊か」
草間羽鳥十六歳、長年この仕事に勤めてきましたが幽霊以外の経験は一切ありません。同じ『死神』なら誰でも知っている事なのに、もうパートナーの河和さんは呆れるしか仕方ない、深いため息がでる。
「妖ですよ妖。それにしてもあっけなかったですね。あんな弱々しい狐火なんて初めてみました」
火力なんてほとんど込められてなかったあの狐の妖。草間もそれには疑問に思っていた。あの程度の炎なら結界など張らなくても素手一振りで粉砕できたのではないか。本当にこの病院に出ると噂される霊はあの狐の妖なのか。予定の丑の刻には現れず、時間が経ってから姿を見せた狐の妖。もう気配はない。残された時間も限られている。
「どうする羽鳥。退くか進むか」
「もちろん進むぜ。狐の妖探すぞ」
時刻は卯の刻あたり、予定より二時間遅いお出ましだ。
「何だよ、あれは。動物の幽霊か」
草間羽鳥十六歳、長年この仕事に勤めてきましたが幽霊以外の経験は一切ありません。同じ『死神』なら誰でも知っている事なのに、もうパートナーの河和さんは呆れるしか仕方ない、深いため息がでる。
「妖ですよ妖。それにしてもあっけなかったですね。あんな弱々しい狐火なんて初めてみました」
火力なんてほとんど込められてなかったあの狐の妖。草間もそれには疑問に思っていた。あの程度の炎なら結界など張らなくても素手一振りで粉砕できたのではないか。本当にこの病院に出ると噂される霊はあの狐の妖なのか。予定の丑の刻には現れず、時間が経ってから姿を見せた狐の妖。もう気配はない。残された時間も限られている。
「どうする羽鳥。退くか進むか」
「もちろん進むぜ。狐の妖探すぞ」