SEXY-POLICE79
主、草間羽鳥の式神十二天将が一人、名を六合。 六合は冷めた目で草間を一瞥し何も問わず「あぁ」と彼の返答だけを待った。時計の針は巳の刻をさし閉めた窓の隙間を通して朝日が差している。ちょっと早いが今更また眠りにつくこともできないし、そのまま起きることにした草間は着替えるためにベッドを立つことに。

「…珍しく早起きか」

草間の行動に六合は珍しそうな顔色を浮かべて、草間を一瞥する。草間は悪かったな珍しくて、と不機嫌そうに六合を睨みつけるがしれっとよそに彼は姿を消した。俺が寝ている間ずっと側にいてくれたのか、式神が自分の指示なしに姿を現すことは滅多にない。それも、よほどの事がなければ。

「そんなにうなされてたのかなぁ―オレ。――…?そういえばオレ、いつの間にベッドに入ってたんだ?記憶にねえなぁ―…って、ぅわっ!やべぇよオレ!書類まだ全部片づけてねーし。速水にどやされる!」

草間は慌てて部屋を飛び出して仕事場に向かい、机の上にたまっているはずの書類を見るがどこにも見当たらない。寝ぼけてそこらのどっかへほっぽり出したのか、草間はどこへいった!!と混乱状態の中ごみ箱やら棚の下引き出しの中まで探るが出てはこない。
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