SEXY-POLICE79
早く見つけなくては。ここに万が一、あの速水がやってきて昨日に続いて今度は大事な書類をなくしたなんて言ったら…、考えただけでも恐ろしい最後が待っているに違いない。それはだけはなんとか避けたいものだ。草間は思い当たる箇所を手当たり次第に探り出す。

「ねーな畜生。どこいったんだよ―」

「何かなくしたんですか?草間さん」

びくっと撥ね上がる心臓の鼓動。

「は、速水!?」

なんつ――タイミングの悪い時にここに来るんだよ、速水、と心の中で叫び倒す草間。心臓の鼓動は止まることを知らず、ばくばくと高鳴り止まない。まさか書類の件でお怒りにいらしたのか。

「…あ、あのな、速水。書類のことだが」

「それなら私が昨日処理しましたから問題ありませんよ」

にこっと満面の笑みで微笑む悪魔の囁き。

「そっか、問題じゃねぇのか。よかったー……って、速水が!?」
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