SEXY-POLICE79
「なにしろ証拠不十分なうえ警察もお手上げのようで、まぁ無理もありませんが」

そりゃそうだ、これは人間の警察がどうこうできる事件ではない。なにせ犯人は明らかにこの世に存在してこの世に存在しないものの仕業なのだから。

草間はポケットから仕事の際には必ず吸う煙草を一本取り出すと速水が、あんたはまだ未成年でしょうがと箱ごと没収された。草間はお前はオレの母親がわりかよ、返せ!!と速水に交渉するが彼がそれを受けるわけはなく、草間は相手が相手なだけにしぶしぶ諦めた。

「うちらが動かなきゃいけないってことはただの殺人事件じゃーないってことですよね。霊がらみですか?それとも前のみたく妖がらみとか?」

「さすがお前だな、話が早い。なら手っ取り早く、この女性を冥府へ連れてきてくれ。もうすでに死しているというのに中々ここに来んのだ。おそらく自分が死していることに気づいていないのだろう」

その女性は、それはそれは美しくて草間は思わずみとれてしまう。しかし、写真に映る彼女はとても悲しそうな顔をしていた。
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