SEXY-POLICE79
すると女性はにこっと笑ってサービスですと草間に言う。大方彼女にふられた彼氏とでも思われているのか、それの同情をくわえて差し入れてくれたのだろう。自分は甘いものは苦手だ、でもせっかく彼女が持って来てくれたもの食べ物を粗末にはできない。草間は一口ケーキを口にはこぶ。なんともおいしいことだ。甘いものが苦手な自分がこんなにも口にはこべるなんてかつてになかった。

本当においしい。そのくいっぷりと満足的な表情が女性客の心をわしずかむ。草間は見事という早さでケーキ一皿をたいらげた。時間はもう昼を過ぎて、太陽が沈みオレンジ色の雲がさしこむ。

「待つなんてしょうに合わねぇ。オレは貴船神社に行くぞ」

「ダメですよ。貴船に行ってる間にパートナーさんが来たらどうするですか」

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