SEXY-POLICE79
櫂は構うものかと風の刃で彼に攻撃をする。

「信じる信じないはお前の勝手だ。櫂」

手からあふれでる無数の古代文字。千秋は櫂の放つ風を素手で粉砕、櫂の体を古代文字がかけぬける。櫂はそれを邪魔だともがき暴れるが文字は離れることなく妖鳥につきまとい体に巻きついてきた。

《ナンダコレハ!!ハナレン》

「終わりだ、櫂」

文字が櫂の体を覆い、鋭く嫌な音が包んだ文字の内側から響く。櫂は悲鳴も虚しく千秋の無知な力によって跡形もなく倒されたのだ。

残ったのは、赤い血の色だけ。

「つまらん」
「千秋―!」
「どうやら…交代のようだ。また会おう、千秋。今度はちゃんとした―――――戦場の舞台で」

千秋の体から力が抜ける。やはりさっきの力は単なる偶然だったのか。

「千秋!大丈夫か」
「草間…さん」

《オノレ!!ヨクモカイヲ!!ユルサンゾッユルサンゾシニガミガ!!》

女の体から今度は舜が姿を現し、草間たちの前に立ちはだかる。櫂をやられたことに舜の怒りが頂点に達して、羽ばたいた翼の刃の威力が増している。

「ナウマク・サマンダボダナン・サン・サク・ソワカ」

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