SEXY-POLICE79
シャワーがとても気持ちいい、溢れだす風呂の湯に体がどんどん温まってくる。しかしここでゆっくりとはして居られない、犯人の狙いは分からないが、おそらく警察に何か恨みでもある人物なのだろう。そんな状況に、関係のない市民を巻き込むわけにはいかない。

体が温まった所で須田検事はさらしの上から与えられた黒いスーツを着る。何ともぴったりなサイズのスーツに須田は目を見張った。彼女の恋人の服であろうことは確かだが、まさかサイズが同じとはちょっとびっくりである。しかしながら、さすがに上は違うようだ。

「良く似合ってるわ。さぁ、食事の用意も出来てるわよ」

(お風呂だけのはずじゃあ…)

テーブルに並べられた数々の見るからに高そうな料理に、流石はこのビルに住んでいるだけのことはあると須田は思った。連れて来られる途中から通り過ぎる人皆女性に頭を下げて「お帰りなさいませ」とまるで何処かのお嬢様といった感じだったが、まさか本当にお嬢様だったとは須田は「あはは」と失笑する。

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