偽物ラブレター
外に出ると、まるで1日の始まりを祝福してくれてるように快晴。
走って待ち合わせ場所に向かうと、眠そうにあくびをしてる竜志くんの姿があった。
「竜志くん、17さ………」
「早く行くぞ!」
お祝いの言葉を遮られたが今日は気にしない。
沈黙で辛い毎朝だけど、全然辛くなんかない。
それぐらい誕生日は特別なもの。
「今日は、俺ん家にこいよ。」
ボソッと呟いたその言葉が嬉しかった。
今まで、私の家は出入りしてたけど、竜志くんの家は初めてだったから。