偽物ラブレター
「これね、竜志くんの誕生日プレゼントなんだけど……受け取ってもらえる?」
「いらない。」
嘘を一度言うと涙目になり、今にも泣きそうな顔になった。
この潤んだ瞳が堪らないんだよなー
「仕方ないからもらってやるよ。」
俺の一言でコロコロと表情を変える。
杏樹のコロコロと変わる可愛い表情は俺だけのものだ。
ケーキを切り分けてケーキを食べ始めた。
杏樹の父さんにもらったパリのチョコを口の中に含ませた。
……ん!