偽物ラブレター
第3章♡
終わりの電話 杏樹side
ごめんと離した唇を、竜志くんは私の顎を抑えて再び重ねてきた。
優しく……
2回目のキスをする。
1回目の相手は竜志くんじゃない。。
そして、その相手は彼氏でもなかった。
付き合ったことはなくてもキスをされてしまった。
その相手は……顔も知らない不良。
その顔は全然覚えてないんだけどね。。
血だらけの人が倒れていて、その人に恐る恐るハンカチを貸してあげたんだ。
その人は、ハンカチを受け取って立ち上がろうとした時、態勢が崩れ私の方に顔が近づいて重なってしまった。